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第一面 i n d e x > 家庭・暮らし・教育 > 自然分娩・乳児突然死 > 出産スタイルの選択肢
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『出産スタイルの選択肢』
●ラマーズ法
フランスのラマーズ医師によって、ロシアの精神予防性無痛分娩をもとに確立された、自然分娩に近い出産法で、多くの医院がセミナーなどを通して実践普及をしている。
母子ともに積極的に対話し、出産という瞬間に向けて共に成長していくことを提唱している。ただ、オリジナルのラマーズ法は、胸式呼吸をするよう指導していた。妊婦が出産の際に分娩台に上り仰向けに寝て両足を広げ、つまり、医師が作業しやすいための姿勢を取らされるという点は変わらない。
出産前の教育により、お産に対する正しい知識を得、「自力で産む」という前向きな意志を育み、心身の緊張をほぐす弛緩法とその補助手段としての呼吸法で、陣痛をやわらげようとする。
陣痛の際、呼吸法に神経を集中させることで痛みから気をそらす意図もある。
リラックスし、安定した精神状態ならば、出産にともなう痛みを緩和し、あるいは増幅をおさえ、産道の筋肉の無駄な緊張が取れるために、胎児をいたずらにしめつけることもなく、産道の損傷も最小限度ですむようになるとかんがえられている。
ラマーズ法の考え方は日本でも広くとり入れられ、母親学級などでも教えられている。
近年では、分娩法の多様化によりラマーズ法への考え方も変りつつあり、 呼吸法もゆったりしたもので心の安定を求めることを主眼におくようになってきた。
ラマーズ法の普及は日本で立ち会い出産をポピュラーなものにしました。
「アクティブバース」ほどラディカルな出産ではなく、妊産婦の主体性、自尊、産みの苦しみの肯定的受容といったことよりは、医師や助産師が、かなり積極的にリードするので、現代版に改良された医院や助産院での出産方法、ということもできる。
精神的な支えとしてパートナーの立ち会いを勧めている。
●座位分娩
名の通り、腰かけた状態で行なう分娩方法。
上体を起こした姿勢で出産するので、重力が胎児を引き出す手助けになる。
出口が狭く、前に曲がった骨盤の形にあう分娩体位ともいえる。
「分娩台」の改良は、先進的な女性にとって、最大の障壁のひとつでもあった。
「分娩台」は、あくまで「医師」の立場から考案されたもので、妊産婦は「無条件で従う」しかなかった。
しかも、「理にかなっている」あるいは、骨盤の構造と機能、胎内での胎児の姿勢や動き、出産にいたる一連の「霊妙なる」プロセスにみごとに合致し、これ以外に方法がない、これ以上に素晴らしい出産方法はない、というのならまだしも、実際は全く逆。
いように説得され、うのみにし、選択肢のないまま「分娩台」で産んできたというのが実際のところ。
「座位分娩」は、分娩台を改良した、という位置付け。
メリットは産む人とスタッフの目の高さがいっしょでコミュニケーションをとりやすいこと。
視野が広がるので、何が行われているかが理解しやすく、よけいな不安をとりのぞけること。
仰向けの姿勢よりもおなかに力をいれやすいこと、などがあげられている。
最近は、産院でもリクライニング可能な分娩台を設置する所が増えてきた。
分娩台を起こして座位にするのは、子宮口が全開大に近くなってからで、分娩までは大体2時間以内。
●ソフロロジー式
払拭できない医師の主導や呼吸法、リラクゼーションへの不徹底さ、出産にともなう一切の苦痛の否定的受け止め方など、ラマーズ法へのおおくの反省から、開発されたともいえるのが「ソフロロジー」
スペインが発祥の学問で、フランスで開発され、ソフロリミナルな意識段階、眠りに陥る間際の状態での出産をめざす。
「アクティブバース」のめざす方向とはことなるものの、精神的、肉体的訓練によって、心身の安定を得ていこうという方法論にのとっている。
ソフロロジー法は、超痛分娩ともいわれ、フランスで生まれ、ヨガや禅をとりいれたイメージトレーニングを加えて改良された新しい出産法だ。
心と身体を積極的にリラックスし、陣痛、出産を前向きに受け入れようというものです。
「出産は痛い」という事実に対して、どう「女性の側」がむかいあい、受け入れていくのか。
近代医学では、鎮痛剤を投与した。
また、多くの助産院では、我慢させた。
「がんばりなさい」「母親になるのよ」「あたりまえです」といわれた。
だが、自然分娩に気づきだした女性たちは、「出産は痛い」というすり込みに、アンチテーゼを出した。
「出産は、気持ちいいかもしれない」
「出産は、もっと素敵なことかもしれない」
出発点が、共有されはじめてきた。
ラマーズ法では陣痛を呼吸法でそらすのにたいし、ソフロロジー法では、陣痛は母親になるために必要な喜びのエネルギーとして積極的にとらえるよう指導される。
クラシック音楽や自然の音などで構成されたテープやCDをくり返し聴き、出産や育児が喜びに満ちたものであるとイメージトレーニングをしていく。
呼吸法とリラクゼーションをおこなうことで、分娩をリラックスした状態で乗り切ろうとするものだ。
出産時の体力の消耗を抑える。
妊婦自身が主体的なお産を意識し、母親になるイメージをしっかり持ち、お産を育児へつながる一過程としてとらえることが、人生をより前向きなものへとするとされる。
「分娩の痛み」を受け入れ、乗り越えた後に、子どもの誕生という出来事が待っていると期待する気持ちが、恐怖に打ちかち、痛みも少しずつ和らいでいくと考えられている。
「子どもの誕生という喜び、ともに始まる新しい生活への期待、など前向きなイメージ」を繰り返し思い浮かべることで、出産に立ち向かえる勇気や力がみなぎる、という考え方。
CDや書籍で独学もできる。
自宅でトレーニングすることにより、出産への不安や恐怖が和らぎ、痛みを受けいれ出産にのぞむこともできる。
産後の回復が早いともいわれている。
ただ、欧米人の「東洋思想」「ヨーガ」「禅ブディズム」は、おうおうにして曲解されている面もおおく、妊婦が、CDを聴いて、あぐらをかいて、妊娠期間という短い時間のなか、鼻で呼吸することで、どこまで、
「『出産の愉楽』を主体的に体感できるのか」
「対外胎児は、そのとき、人生のスタートを喜びをもって確信するか」
といった疑問は残る。
ラマーズ法でさえ、ブームのように扱われた日本に、どこまで定着していくかは未知数。
●立ち会い出産/立ち会い分娩
夫、パートナー、家族、友人知人、の出産への立ち会いは、こんにち一般化してきた。
病院でも、立ち会いを認める所が増えてきた。
また、立ち会に先立つものとして、夫、パートナー、家族らの、院内での「母親学級」への出席を条件にしたり、妊娠の経過、分娩のプロセス、呼吸法などを妊婦とともに学ぶこともおおくなってきた。
大前提が、「本人が一緒にいて心地よい者」であるということ。
心理的ストレスを与える者を、そばにおいてはいけない。
妊婦の腰をさすって痛みをやわらげる練習をしたり、いきみを緩和させるよう声をかけたり、手をにぎることなども習う。
信頼でき、甘えられる人がそばについていてもらえることは、心強いことだ。
夫にとっても、「妊娠」「出産」の大変さを学習し、子を産む主体性を養うことにもなる。
お産に立ちあった経験は、育児にも大きな影響を与えるといわれる。
誕生の感動は、父親に、この子を自分がいっしょに守り育てていかなければならないという思いにいたらせるようです。
自発性が大切であって、パートナーとのあいだでよく話し合って決めておく必要がある。
立ち会ったからといって「良いパートナー」というわけではない。
立ち会わなかったからといって「良いパートナーではない/良いパートナーになれない」というわけではない。
夫やパートナーでなくとも、家族や友人知人たちの立ち会いであっても、多くの女性が、ひとりで産むよりは安心できると感じるといわれている。
うえの子が立ち会う場合には、大人が付き添う場合が多い。
お母さんと一緒に出産に向きあい、新しい家族を迎える。
出産直後の、赤ちゃんの元気な産声は、立ちあった者に、誕生の喜びと安心とを与える。
●通常分娩
無機質な医療機材に囲まれ
分娩台にのり
微弱陣痛に対する陣痛促進剤の使用
会陰切開などの手術
「自然分娩」が提唱されてはいるものの、表面的な「ラマーズ法」「ソフロロジー式」「母親学級」などが、補足的に紹介、提供されるだけで、通常分娩、つまり「医療のお産」が、現在の産院出産の主流。
たほう、そもそも産科医院の極端な減少にも目を向ける必要がある。
医師は、「リスク」をできるだけ排除しようという、倫理が働いている。
「妊娠」「出産」は病気ではないが、母子それぞれ、死ぬことも起こる。
産科医療の立脚点は、生命の尊重にある。
いきおい、「女性の主体性」「女性の出産への自尊」「女性の出産の苦痛という喜び」を、わきへ排除する。
「自然分娩」をのぞんでも、ちかくに施設がない、という物理的、地理的事情も無視できない。
産科のない地域は増えつつあるからだ。
そうした逆境のなかでも「自分が主体的に産む」という意識。
「お産をスムーズなものにする。うけとめる」
医師に、自分の希望を伝え、話し合い、信頼関係を築く。
積極的に、出産の不安をとりのぞく。
母子ともに出産を終える目標を、肯定的に見つめる。
●CTG(胎児心拍陣痛図)
腹のうえに、分娩監視装置をつけ、子宮収縮の状態と胎児の心拍数をみる検査。
妊婦、胎児、にとって負担なく、産科ではスタンダードな検査。
●浣腸
浣腸は必ず行うわけではない。
腸と子宮は隣り合っているので、便秘で便が産道を圧迫していると赤ちゃんが下りてきづらくなると考えられてもいる。
浣腸で腸の動きが良くなると、子宮も刺激され陣痛が強くなる効果もあるとされる。
排便をうながして少しでも産道を広げたいとき、腸からの刺激で子宮収縮を強めお産を進めたいときなどに行う。
予定日を過ぎた場合、陣痛が弱い場合など、多くが薬を使わない間接的な子宮収縮の誘発法でおこなう。
●剃毛/陰毛を剃る
帝王切開の場合に行う。
目的は、血管確保の点滴のため。
急変時に備え、あらかじめ点滴し、血管確保したまま分娩を行う施設が増えている。
前回帝王切開のであったり、妊娠高血圧症候群など、リスクがある女性のみ適用されることが多い。
●子宮収縮剤
陣痛が弱く分娩が進まない場合(微弱陣痛,遷延分娩)、破水しても陣痛がなかなか起こらない場合(前期破水)、予定日を過ぎても陣痛が起こらない場合(過期妊娠)などは、胎盤の働きが衰え、赤ちゃんが苦しくなる可能性があります。そのため、薬剤を使用し、分娩を促す方法です。浣腸と併用する場合もあります。
当院での分娩誘発や陣痛促進は、母児にとって利点があると考えられる医学的な必要性に基づいて行われるもので、病院や医師の都合で分娩誘発、陣痛促進をするものではありません。
使用の際は、子宮収縮剤による合併症(過強陣痛、子宮破裂)を防ぐために、輸液ポンプにより少量から点滴を開始し、胎児心拍陣痛図により母児の状態に合わせて、点滴速度を調整していきます。
●会陰切開(膣と肛門の間を局所麻酔してはさみで切ること)
会陰は赤ちゃんが外に出てくるときの最後の難所になります。会陰は皮膚ですので、急には伸びません。会陰が切れにくい条件としては、妊娠期にオイルマッサージで会陰を柔らかくする(外来でご指導します)、分娩時に時間をかけゆっくりと広げる、赤ちゃんの頭が会陰を一気に通過しないよう誘導する、リラックスできる分娩体位であること(フリースタイル)などが挙げられます。
当院では、母子が安全な限り「待つお産」を行いますので、不必要な会陰切開は行いません。また、分娩中は助産師が会陰の保護に努めます。それでも自然に会陰が裂けることはあります。
会陰切開が必要になるのは、「自然に待つことが母子の状態にとって危険である」あるいは「自然裂傷の方が会陰切開よりも大きくなりそうだ」と判断した場合です。詳しくは分娩統計の会陰切開率をご覧ください。
●吸引分娩、鉗子分娩
赤ちゃんが産まれにくい場合、器具を使用して、胎児を引き出す。
胎児が産道の出口付近まできて分娩の進行が止まり、長時間の分娩になった場合や、へその緒が首に絡まっているとき、胎児の心音が弱まったときなどに緊急手段として用いられる。
「吸引分娩」とは、腟内の赤ちゃんの頭に金属かシリコンの吸引カップを着け、カップ内の空気を抜いて頭に密着させ、いきみにあわせ、吸引力によって引っ張り出す分娩方法のこと。
「鉗子分娩」とは、大きなスプーンのような鉗子を使い、左右2本で一対、腟の中に挿入し、赤ちゃんの頭を両方からはさんで引き出す分娩方法のこと。
「吸引分娩」「鉗子分娩」のどちらにするかは、病院や医師によって違いがあるが、基本的には同じことを違った手段で行なっている。
「吸引分娩」「鉗子分娩」は、人為的な力が加わることで赤ちゃんや母体を傷つける心配もあるが、母子の安全を守るためにやむをえない手段であるといわれている。
医学的に必要な時のみ行う。
赤ちゃんの苦しいサインが強いとき
妊娠高血圧症候群
前回帝王切開
などの理由で母体の負担を一刻も早く軽減しないと危険な場合などが適応となる。
●無痛分娩
薬を用いて、出産に伴う痛みを軽減する方法。
最近では、痛いのが嫌だからという希望で選ばれることが多い。
医学的適応で行うこともある。
「医学的適応」とは、痛みをとることで『経膣分娩』が可能になる場合におこなうこと。
痛みにより血圧が上がる『妊娠高血圧症候群』
痛みに耐えかね母体の体力が消耗して陣痛が弱まる『母体疲労』
痛みでパニックになりリラックスできず産道が広がらない『過緊張』
などがあげられる。
一般的な方法としては「注射薬」「硬膜外麻酔」
「注射薬」での鎮痛方法のメリットは簡単に行えることだ。が、「硬膜外麻酔」に比べて鎮痛効果が強くない。
「硬膜外麻酔」は、背中から細長い管を入れて、麻酔薬を注入し、腹部にだけ麻酔をかける方法。
近年では、無痛分娩の手段として硬膜外麻酔を用いることが多いようだ。
●帝王切開
「開腹手術」を行い、赤ちゃんを取り出す方法。
「母体合併症」「高齢出産」にともない、帝王切開率は年々増加している。
帝王切開は開腹手術なので、
出血多量
感染症
腸閉塞
血栓塞栓症による心肺停止
などといった「合併症」が起こる可能性がある。
安易に行われるべきではないと考えられているが、医学的適用のある方や緊急時には帝王切開が行われる。
「予定帝王切開」は、前回帝王切開であったり、逆子、リスクがある、など帝王切開での分娩を希望した女性や、「前置胎盤」などの場合に行うとされる。
手術のさいの麻酔は、麻酔科医がおこない、安全に管理されことが前提。
●TOLAC(帝王切開後の経膣分娩)
一度帝王切開をした女性が、経膣分娩にトライアルすること。
結果、「経膣分娩ができた場合」を、VBACという。
分娩経過中に過去に切開した部分から子宮破裂を起こすリスクがあるため、TOLACを試みる際は、緊急帝王切開を行える準備とスタッフを備えていなければならないとされる。
日本では「リスク回避の流れ」「産科医療のマンパワー不足」「経営効率」などの理由でTOLACを行う施設は激減しているという。
●外回転術
胎児の頭が、母体の下向きが頭位(とうい)、横向きが横位(おうい)、上向きが骨盤位(こつばんい)で、頭位以外の状態を「逆子(さかご)」という。
「逆子」は分娩時にリスクがあるため、帝王切開を適用する施設がほとんど。
「外回転術」とは、「分娩」「出産」にいたる以前に、胎児の頭位を、回転、修正する行為のこと。
胎児は胎内で様々な対位をとっているが、安定してきた28週の時点で、まだ逆子の場合には、「鍼灸治療」「逆子体操」
それでも戻らない場合は、希望者にたいし、医師や助産師が、腹のうえから胎児をまわして直す。「外回転術」をおこなう。
逆子の場合、帝王切開の適応とする医院も多い。
●バースプラン
出産主体者が、どのように妊娠に向き合い、どのようなお産を思い描いているかを知るため、「バースプラン」を独自に提出させている医院もある。
「お母さんの満足のいくお産」の意識の共有でもある。
●早期母子接触
出産直後の、母子の肌の直接の触れ合い。
新生児は、温かい羊水に守られていた環境から一気に外界へと出され、変化に適応していかなければならない。
出生直後は、呼吸も上手にはできない場合もおおく、外気にさらされ低体温にもなりやすい、といった危険性もある。
「早期母子接触」はリスクを伴うときもある。
生まれてすぐの赤ちゃんは、お母さんの胸に抱かれると静かに泣きやむ。
おなかの中で聞いていたお母さんの心臓の鼓動とお母さんの肌のぬくもりを感じ、安心するのではないかといわれている。
お母さんの語りかけに応えたり、顔を見ようと重たい頭を持ちあげたりもする。
乳首を探す行動も見られる。
泣きやむことで、むしろ呼吸や血液循環が安定し、赤ちゃんのストレスを軽減する。
お母さんの体温で保温され、エネルギーの消費を抑えることもできる。
お母さん自身も赤ちゃんのぬくもりを感じ、幸せなひとときを送ることができる。
「早期母子接触」を行うと、赤ちゃんの安らかな睡眠が著明に増加するといわれている。
母性の形成にも有効だろう。
●母子同室・家族の宿泊
自然分娩や、自然分娩に理解のある医院や助産院では、積極的に、産まれたばかりの子と母との「母子同室」や「家族の宿泊」を心がけて、サポートしている。
赤ちゃんは、その日から人生をスタートさせ、母親は、授乳などが始まる。
入院中に赤ちゃんと様々な体験をし、少しでも不安を減らして、家に帰る必要がある。
上の子どもの宿泊は、赤ちゃんを自然に迎えつつ、不安にならないように配慮されたもの。「ときに母の代わりに、赤ちゃんの世話をする子」を世話する生活、を入院中から母や家族につかんでおくことが大切。
●母乳育児
「母乳」には、赤ちゃんの成長に必要な栄養素、エネルギーがたくさん含まれている。
ほかにも、たくさんのメリットがある。
誕生した途端、たくさんの菌やウイルスにさらされるが、その菌から守ってくれる免疫が母乳、特に初乳(産後3~4日目までに出る母乳)には多く含まれている。
中耳炎
気管支炎
肺炎
RSウイルスの感染
などを予防する効果が高い。
予防接種を受ける際にも効果を高めてくれるという。
お母さんにとっても、授乳をすると、母乳を出そうとするホルモンの分泌が増え、ホルモンが子宮の収縮も促し、産後の出血を止める。
乳がんの減少にもつながる。
母乳でエネルギーを使うため、妊娠中の体重増加を戻す。
授乳は最高のスキンシップでもある。
高齢出産や、帝王切開になったとしても十分に母乳育児はできる。
母乳マッサージを行うことも大事。
諸事情で母乳をあげられない女性の存在も尊重しておきたい。
混合栄養の選択も、まちがいではない。
●ドライケア
「ドライケア/ドライテクニック」とは、生まれて数日の赤ちゃんをお風呂に入れないこと。沐浴させない方法。
目的は、赤ちゃんの肌を細菌や乾燥などから守ってあげること。
生まれて4~5日位までの赤ちゃんは発汗しないため、代謝が活発になる退院後までは、赤ちゃんをドライケアする、という利点が注目されるようになってきた。
母さんの皮膚にいる常在細菌叢を赤ちゃんに移行させる効果もあるといわれている。
退院後は、沐浴させる。
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