定義 |
それまでの健康状態および既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況調査および解剖検
査によってもその原因が同定されない、原則として1歳未満の児に突然の死をもたらした症候群。 |
疾患概念 |
主として睡眠中に発症し、日本での発症頻度はおおよそ出生6,000~7,000人に1人と推定され、生
後2ヵ月から6ヵ月に多く、稀には1歳以上で発症することがある。 |
診断 |
乳幼児突然死症候群(SIDS)の診断は剖検および死亡状況調査に基づいて行う。やむをえず解
剖がなされない場合および死亡状況調査が実施されない場合は、診断が不可能である。従って、
死亡診断書(死体検案書)の死因分類は「12.不詳」とする。 |
解剖 |
原因不明の乳幼児の突然死と判断されたら、警察に届け出る。検視ののち法医解剖あるいは病理
解剖を行う。 |
鑑別診断 |
乳幼児突然死症候群(SIDS)は除外診断ではなく一つの疾患単位であり、その診断のためには、乳
幼児突然死症候群(SIDS)以外に突然の死をもたらす疾患および窒息や虐待などの外因死との鑑
別が必要である。診断分類は日本SIDS・乳幼児突然死予防学会の分類を参照する。 |